【求人広告によるホールの比較】
各台にはデータ表示機器が備え付けられ、全台のデータを閲覧できるデータロボやデータキャプテンといった機器の設置も珍しくなくなり、遊技機に関する情報公開が進んでいるホールであるが、経営状態に関してはどうかというと、脱税が多い業種と言われて久しく、不透明なイメージがいまだに根強い。
たしかに他業種と比べると、ホールは総じて閉鎖的であるが、求人の際には職安法を遵守して希望者を募るべく、企業としての実情をある程度公開している。
実は、この求人の際に出す広告、特にアルバイトの募集広告がホール選びの参考になるのだ。
広告は大・中・小の大きさとイラストのある・なし(ある方が、出稿料は高い)によって分かれていて、その広告の種別だけでも、ホールの経営状態の一端を垣間見ることができる。
つまり、イラスト入りの大きな広告を出稿しているホールは、資金が潤沢で、経営規模が大きく、文字だけの小さな広告を出稿しているホールは、資金が少なく、経営規模が小さいであろうという予測ができるのだ。
地域に密着した老舗の個人店の場合、「常連客への還元以外には金を掛けない」という方針が多いので、広告の大きさだけではそのホールが優良ホールであるかどうかは判断できないが、それでも、ホールの経営が「多くの客が集まる→売り上げが伸びる→出玉率を高くできる→多くの客が集まる→売り上げが伸びる→出玉率を高くする→・・・」というサイクルで成り立っている以上、「求人広告が大きいホール=売り上げが多いホール」と見ていいだろう。
次に、広告の内容に目を向けてみると、新規開店(グランドオープン)や新装開店の為の求人があることに気づく。
いまや新規や新装の情報はインターネットでも知りえるが、求人広告を見た方がいち早く知りえることがある。
更には、もし新規や新装がチェーン店の場合、本部の営業方針が強く影響し、釘や設定は一店長の判断ではなく、本部からの指令や指示によって調整されることが多々あるので、同一チェーンの既存店の現状から新規や新装開店するホールの動向を予測することや、逆に、新規や新装を控えていることから、同一チェーンの既存店の動向を予測することもできる。
また、アルバイトの時給を見てみると、各ホールによって、大きな差があること、そして、同一ホール内であっても、曜日や時間帯によって、差があることに気づく。
時給が高いということは、それだけ客が多く、仕事が忙しいということなので、時給の差を比較してみると、ホールの客付き事情がわかる。
ホールでのアルバイトや就職を希望する者でない限り、ホールの求人広告を真剣に見ることは滅多にないと思うが、意外にも、上記の通り、打ち手にとっても有益な情報源となりうるのである。
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